事例紹介

バイオ医学アプリケーション

適用業務:注意欠陥・多動性障害(ADHD)研究と治療薬の評価・研究のための手書きデータ分析

ユーザー ミークアソシエーツ
会社概要 Littleton Meeks社のミークアソシエーツは子供たちで注意欠陥・多動性障害(ADHD)を診断するために手書き艦艇をコンピュータで行えるものを開発しています。
所在地 リンカーン、マサチューセッツ州


課題

注意欠陥・多動性障害(ADHD)の子供は、教室や家庭内で暴れてしまいます。この障害を持った子供達は注意力が散漫で、すぐに暴れてしまいます。彼らの特徴は、じっとしていられず、感情的ということです。全ての子供達は、ある程度このような振る舞いを示しますが、ADHDの子供のこの振る舞いは、子供の時期にしては過剰で、不適切です。

難しい診断

このような破壊的行動は、家庭内や学校においても明確に現れますが、ずっとこのようなことがおきるとは限りません。ある状況において、子供に新たな環境もしくは何か挑戦できる舞台が用意されたとき彼らの集中力が高まるかもしれません。この学習に対する障害における散在的な性質というのは、原因を突き止めるのが困難です。個人個人で違いがあることも原因の追究の困難さを生んでしまいます。臨床医は、過去の診断・アンケートからの行動評価・臨床的観察・注意力の心理的試験によるマルチな特徴評価をする傾向があります。

 

システマティックな投薬量の変更

医師は一般的にメチルフェニデートやリタリンのような興奮剤をADHDの患者に与えた後の症状を診察します。この薬の効果は比較試験によって立証され、親と先生によって承認されます。臨床医は投薬量をシステマティックに変化させ、臨床効果と副作用を比較・評価することによって個別に投薬量を決定します。

 

正しい投薬量を定めること

リタリンや他の興奮剤の使用は、子供の注意力を高め、多動性を減らします。 薬剤は小学生年齢の子供に対して処方されてきましたが、ADHDの青年や大人にも効果的である可能性があります。これらの子供達がリタリンを処方する期間の長さは数年の事もあれば長期間の事もあります。薬剤を正しい投薬量だけ処方する事を重要視する機会が多くなったため、リタリンの過剰投与が非難の的となっています。

手書きによるADHDの評価

国立小児保健発達研究所からの融資を受け研究しているMeeks of Meeks Associates社は、ADHDの子供達の手書きをコンピュータ解析しています。この研究は、彼らがリテインを服薬していないときと服用したときの子供達の手書きを観察します。Meeksは手書きからリテインの効果を評価することと同等なくらいよいADHDの原因を突き止めるための機器を開発したいと考えています。また、子供ごとに適切な投薬量を定めるアルゴリズムを提供したいと考えています。

 

問題の解決

コンピュータ技術の発展によって手書きの記録や解析が可能になりました。Meeksはサンプルを取って、その結果から「書く」という行動によってペン先の位置がどうなるのか記録するためにパソコンにWACOMデジタイザーを接続し、使用しました。デジタイザーは、サンプリングレートが205点/秒で分解能0.01mmを持っています。記録されたペンのxとyの位置からの解析・ペン速度の計算・ペンの動きを測定をするためにDADiSPが用いられました。このシステムは、ある程度早い手書きなら記録することが出来ます。WACOMシステムは更に、ペンのや紙に対する筆圧の軸方向の力を記録できるという利点も兼ねています。

 

改善された筆跡

ADHDである多くの子供が、きれいで読みやすい字を書くのが困難であることはよく知られています。更に、小児科医と臨床医はこれらの子供がリテインを服用した場合、文字の改善が顕著に現れると記録している。この理由から、Meeksは、彼らが薬剤を服用していない時と服用した時の手書きを研究することを決意しました。

ペン速度

ペン速度

10歳のADHDの少年による幾何学的パターンの描写解析の結果を図に示します。ウインドウ1と2は少年が薬剤を服用した時と服用しなかった時の幾何学的パターンの描写を示しています。ペンのx・yの要素を計算するためにDADiSP内のLDERIV関数を用いました。要素の2乗和のルートをとる事で、速度を得ることが出来ます。この方法によって、ペンの接線速度と時間の関係を計算し、ウインドウ3と4に表示します。ウインドウ3が服用時のグラフ、ウインドウ4が非服用時のグラフとなっています。描写されたものの線分がコーナーで止まることで速度が突発的に増加していることが見て取れます。軸方向のペンの力と時間の関係のグラフが服用時のものがウインドウ5、非服用時がウインドウ6で示されています。

明らかな影響

これらのグラフから服用の効果というのが明確に確認することができます。少年が薬剤を服用した場合、非服用時よりもきれいに書くことが可能になっています。このグラフから、少年のペン速度が遅くなり、結果として書き終わるまでの時間は長くなりました、そして彼の筆圧がほぼ一定になりました。

DADiSPは、詳細を提供します。

この研究におけるMeeks Associatesの目標は、子供達の手書きの正確な測定に基づくADHDの評価方法の発展です。Meeksは「DADiSPを用いることで、我々は「書く」という行動において、ペン速度はどれくらいか・時間によって筆圧がどのように変化するのか・どこで一時停止が起きるのかと言った詳細を調査できるようになった」と言っています。この経験からADHDの診断に対する客観的なテストを提供してくれることを望んでいます。この研究は、手書きにおいてリテインの効果を評価するために大きな意味を持ち、将来、子供に対してリテインを適量に使用することが出来るようにこの研究が使われるでしょう。