事例紹介

バイオ医学アプリケーション

適用業務:不整脈データの分析とニューラルネットワークでの評価

ユーザー ロングアイランド・Jewish病院/心臓学部
会社概要 ロングアイランド・Jewish病院の心臓学部は心臓病患者の看病を専門としています。病院には心臓病患者や心臓に異常のある人がいます。
所在地 ニューハイドパーク、ニューヨーク


課題

アメリカのみで見ても1年に300,000人の人々が命を脅かす不整脈にかかっています。不整脈は、個人ごとに違います、適切な治療を行うためには、心臓専門医は個人ごとの不整脈の状態をできるだけ正確に見極める必要があります。

不整脈の究明

ロングアイランド・Jewish 病院のDr. Steven Evansは、上記のような課題を研究する研究グループのリーダーです。研究チームは患者の心臓電気活動を記録し、信号の重要な部分の切り取り及び解析を行います、その後、不整脈患者がどんなタイプなのかを特定するのにニューラルネットワークを用いて調べます。

 

救済や研究を行うためのソフトウェア

患者が生命の危機に陥った際にデータをすばやく処理することが必要になってくるので、このチームには急を要するような非常事態でも使えるツールが必要になります、更に、誰にでも容易に利用できるものでなければなりません。

 
生理学的測定

問題の解決

Dr. EvansのチームはDSP Development Corporation社の画像表示・データ分類ソフトウェアであるDADiSPを用いて彼らの処理のニーズに応えようとしました。Dr. Evans は「DADiSPを用いることによってデータの切り取り・解析作業の時間がものすごく減少された、更に研究のアウトプットは顕著に増加した」と述べています。更に研究を重ねることが患者の為に重要なことから、DADiSPはDr.Evansのチームにおいて重要な役割を果たしています。。

マルチチャンネル

不整脈患者の心臓からの信号を記録するためにDr. Evansは心臓にワイヤーチップを付けた小さなカテーテルを挿入します。この操作はX線誘導の下の厳しい環境で行われます。心臓の鼓動からの信号はEP Labシステムによって記録されます。EP LabシステムはBard社によって作られた心臓のマッピングをするものです。このデバイスは心臓内部の波形からのデータを同時に20個デジタル化して表示し、更にそれらを光媒体のディスクに保存し、それらを紙に記録するチャートレコーダへ送ります。20個の信号のうちで必要な信号なのは3・4個で、これらは、Bard社によって提供されているアプリケーションを用いて一つのバイナリーファイルに入れられます、また直接DADiSPにも入れられます。

 

ニューラルネットワーク前処理

心臓の信号から関連のある情報の切り取りや解析を行うためにDADiSPが用いられます。不整脈には様々なタイプがあるため、解析にはニューラルネットワークを適用するために患者の心臓の鼓動の基本波形が必要になります。ニューラルネットワークによって正確な不整脈のタイプが決定できます。

 

心臓の鼓動波形のピーク解析

解析を始める前に、DADiSPは別々のチャンネルにバイナリーファイルのデータを別けます、その後ピーク探索アルゴリズムを用いて各個人の心臓の鼓動波形のピークが得られます。各ピークはその周りの波形の重要な部分の一次近似切り出しをするためのガイドとして用いられます。切り出したデータの一次導関数が得られることによって元の信号のより正確な切り出しが出来るようになります。その後、波形の振幅を正規化しなければなりません、正規化はDADiSPにおいては非常に簡単な処理です。このような処理を行った後、波形の最終的なデータシリーズを作成するために切り取られたデータを繋ぎ合わせます。心臓電気活動の長い波形に対して、このような処理を行うことで不整脈のタイプを評価するためにニューラルネットワークを用いる準備が完了します。

DADiSPはシンプルで、強力で、柔軟性がある

Dr.Evanは「使いやすいものです。」と言いました。彼は強力で柔軟なDADiSPのコマンドを多く用いました。また、彼は「一つのコマンドや入力パラメータの変更によって広範囲に渡る入力データにも適応できるDADiSPが好きだ」と言いました。また彼は、DSPのサポートスタッフが彼のシステムのセットアップと保守などを助けくれて協力的だったことを非常に評価しています。