事例紹介

データ分析アプリケーション

適用業務:実験データ解析の実習システム

ユーザー アイダホ大学
会社概要 機械工学部の主要な目的は、学部のカリキュラムに 最高水準の体験学習を取り込むことです。
所在地 モスクワ、アイダホ


課題

先端技術の製品等の動的な振る舞いを理解するのには、人間の手では行うことができない時間の枠での解析と多量なデータを必要とします。例えば、着陸する飛行機のタイヤの支柱の過渡加重特性を決定するためには、数秒間にわたってミリ単位での測定が必要になり、人間が行うのは不可能です。

学生や専門家のためのソフトウェア

学生や専門家のためのソフトウェア

現在のエンジニアには、複雑なハードウェアやソフトウェアで構成された高速で処理できるシステムを用いた多量なデータの獲得や解析を行うことが出来る能力が必要であります。現在の工学部の学生は、データ獲得や解析ではコンピュータに頼る将来に備えなければなりません。学生のためにこのような問題への対策を考えたコースを設計するのは困難である。現在でも将来の職場でも使えるようなソフトウェアを選ぶことを賢い教授は考えるでしょう。アイダホ大学の工学部の教授であるBeyerlein,Budwig,Andersonは数年前に自分自身がこのような事態に直面しました。

 
問題の解決

問題の解決

Dr. Beyerlein達は、これを解決するために、DSP Development Corporation社の画像表示・データ分類ソフトウェアであるDADiSPを選択しました。数年に渡りDADiSPは工学部の学部の授業で必修科目となっています。Beyerkeinらは、3つの研究室を連携し、コンピュータによるデータ獲得・調和解析・データ解析に対するソフトウェアの使用例を学生に紹介しています。

学生研究室の設備

研究室にはデータ獲得カード付きのパソコン、Tektronixの 2225オシロスコープ、HPの35665A動的信号解析機、Tektronix のCFG250ファンクションジェネレータ、Stanford Researchの SR560アンプ/フィルタがあります。Beyerleinらはデータ獲得とデータ獲得ボードの機能をコントロールするためにSAMPLERと呼ばれるプログラムを作りました。

 
獲得データの可視化

獲得データの可視化

SAMPLERはいくつかのパラメータを入力することで、データの獲得、データの簡単なグラフ化、ディスクへのASCII形式での書き込みを行います。そして学生は、ASCIIファイルの読み込みや数学的もしくは統計的処理に対するグラフ表示のためにDADiSPを用いています。

動的な信号解析

動的信号解析の研究室は、データ測定や解析法を学ぶための各70の学生で構成されたジュニアレベルの研究室の一部です。毎週10人ぐらいのグループに別れ、4台のワークステーションを用いて研究室で会議をします。それぞれの学生は3つ全ての研究室で『実習』を行います。最初の研究室で学生は信号発生器・オシロスコープ・PCデータ獲得ユニット・データ獲得ソフトを使用させ、信号レベル・分解能・サンプリングレートについて勉強します。次の研究室ではスペクトルアナライザー・フィルターを用いた調和解析と信号の調整について勉強します。最後の研究室では前2つの研究室で勉強したことを応用したノイズの抑圧・振動制御・エンジン圧のデータ解析などをやらせます。このような実習は、学生をデジタルデータの獲得に関係のある、時間と周波数領域の概念を教えて、そのデータを解析するためにDADiSP用いるように指示します。

DADiSPは経済的な教育ツールである

Beyerleinらは、DADiSPのような動的な解析ソフトウェアを用いたデータ収集はオシロスコープやスペクトルアナライザーを用いて教えるのに比べて経済的であると言っています。データの記録やインポートにあたってDADiSPがとても柔軟性があることを評価しています。彼らは、この実習形式のアプローチを動的な信号解析に用いることが『学生の理解の後押し』に通じていると信じています。また、この研究室でのプログラムを設定してから3年(コース期間)で全ての研究室の設備を使いこなせるようになれば『より深い探究心を覚え、より専門的な知識が身に付く』と言っています。課程を修了した際の評価において学生自身がこの研究室のプランを一番高く評価しました。彼らは、「研空室での実験やコンピュータによるデモンストレーションは特に効果的で、もっと多くの研究室でこのような体験ができれば良い」と話しています。