事例紹介

機械アプリケーション

適用業務:ドライブライン(シャフト)シミュレーション

ユーザー ウィスラーエンジニアリング
会社概要 ウィスラーエンジニアリング社は、農業用機械のドライブライン(シャフト)、クラッチドライブライン、ユニバーサルジョイント、そして等速ジョイント等部品の設計・製造会社です
所在地 米国ウィスコンシン州ウエストベンド


課題

ドライブラインは、エネルギーをエンジンから車輪に伝達する部品です。ドライブシャフトは、農業機械では多くの場合、トラクターのエンジンからトラクターが牽引する機械に力を伝達するのに多く用いられています。農業機械用のドライブラインを設計するエンジニアは、重たい機器をフィールドに持ち出し測定し、また研究室に戻って動作条件をシミュレーションし、どんなドライブラインが特定のアプリケーションのために必要かを決定します。ウィスラーエンジニアリング社は、多くの種類の農業機械に対するこの種の仕事を専門としています。また彼らの研究開発室は、業界で最高のアワードである農業技術トップ50賞を、彼らの製品の技術革新性とシステム技術が認められ7年間で7回も獲得しました。

フィールドアプリケーションのための柔軟なソフトウェア

コッハー氏とイエガー氏は、ウィスラーエンジニアリング社の研究開発室に所属しています。彼らは、まず彼らが設計するドライブラインのフィールド条件をシミュレーションするための研究室を自ら設計・建設しました。次に、彼らは、種々のフィールドアプリケーションに対し十分な柔軟性があり、処理速度が速く、使いやすソフトウェアツールを要望しました。

フィールドアプリケーションのための柔軟なソフトウェア
 

問題の解決

ウィスラーエンジニアリング社の研究開発チームは、広範囲なデータ解析にDADiSPを使っています。DADiSPは、ドライブラインの大きさを設定し、部品寿命を推定し、運動特性の一般的知識得たりすることを可能にします。彼らは、DADiSPを研究室ではデスクトップPCで、フィールドワークではノートPCで動作さています。

問題の解決
 

動作パラメータの収集

コッハー氏がフィールドワークに言及する時は、彼のチームが、草地、大豆畑、コーン畑に行き、干し草荷造り機や肥料散布機のような牽引機械を引いているコンバインやトラクターからデータを集めることを意味しています。SoMat Field Computerが、フィールドでのプロトタイプ機械の動作状況データを4つのチャンネルで収集するのに用いられています。各チャンネルは、2つの歪みゲージ(トルクとスラスト)、1つのアナログデータ(角度)、さらに1つのパルスカウンター(RPM)に対応しています。記録されたデータは、研究室に戻ってDADiSPで解析されます。それによって、その機械のドライブラインの大きさが決定されます。コッハー氏は、彼のチームが行う複雑な解析のために、1台のPCのスクリーン上で、全く同時に、いくつかの異なる変数をプロットすることのできるDADiSPの能力について特に評価しています、と言っています。

フィールド データをミュレーション

フィールド データをミュレーション

DADiSPは、フィールドと研究室間のデータを関係付け、フィールドの状況をシミュレーションするのに用いられています。試験台は、種々の負荷条件でトラクターをシミュレーションできるようにコンピュータ制御の200馬力のダイナモメータを装備しています。シミュレーションの後、DADiSPは、比較のためにフィールド データと試験台データのワークシートを作成します。小さすぎるドライブラインを作るより、少し大きめのものを作り小型化するほうが簡単であるので、彼らは、DADiSPに頼り、研究室でシミュレーションを繰り返し、フィールド データから初期の近似モデルを設計します。コッハー氏は、この種の仕事は、彼らがDADiSPを持っていなかったならば不可能であったに違いない、と言っています。

 

製品開発のためのDADiSP

コッハー氏によると、DADiSPの導入以前は、大部分のウィスラー社の製品は、動作するあるいは動作しない、の単純なやり方で、長年顧客によってテストされてきました。しかしこのやり方は、ウィスラーエンジニアリング社が新製品を開発、あるいは現行製品を改善することの助けに全くならなかった、と言っています。さらに、『我々は、DADiSPを得たことにより、肥料散布機のドライブシャフトからキットカーのステアリングシャフトまですべてをテストしました。その成果は、楽しみなものとなりました』、と言っています。